たまがわ No.157 2021.7.1
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/受賞された方は今!/今回は第1回(1998年 平成10年度)受賞者の、現在玉川大学 量子情報科学研究所教授で量子情報数理研究センター主任の 加藤研太郎さんにお話を伺いました受賞当時:大学院工学研究科博士課程在学受賞理由:国際学術雑誌IEEE(アメリカ電気電子学会)への     論文掲載による表彰 学友会賞(同窓会賞)を受賞され、卒業後も量子情報科学の分野で活躍をされている加藤さん。 学友会では加藤さんのようにこれからも将来の方向に結び付くきっかけの一つになれるよう、今後も「学友会賞」などの在学生支援活動を行っていきます。15詳細は玉川大学のホームページに掲載されています。Topic玉川大学量子情報科学研究所(所長:相馬正宜)の中平健治教授と加藤研太郎教授は、量子力学的に許容される最良の方法を用いて対象物の状態を能動的に識別するという問題において、性能限界を調べるための汎用的かつ効率的な手法を世界で初めて確立しました。この成果は、2021年5月18日(日本時間)に米国物理学会(APS)の発行するフィジカル・レビュー・レターズ誌(Physical Review Letters)に掲載されました。これまでの受賞者にお話しを伺いました学友会賞卒業されてから今までの活動(現在のお仕事)を 教えてください。 廣田修教授(当時.現玉川大学名誉教授)の指導で博士号を取得してからの2年ほどは、科学技術振興事業団(現機構)の研究員をしておりました。その後、中央大学で21世紀COEプログラムが始まるということで、そこでの研究員となりました。中央大学では、プログラムの代表者である辻井重男教授(当時.現東京工業大学名誉教授)には大変力強いサポートをしていただきましたし、それは今も続いております。中央大学は任期付きでしたので、台湾の國立清華大學に移ります。ここでは助理教授として自分の研究室をもつことになりました。講義はすべて英語でしたが、研究室に入って来た学生のひとりは日本語を独学でマスターしていたので、その学生との研究以外の会話はすべて日本語でした。その学生は日本に就職していますので時々会います。國立清華大學から玉川大学に戻ってきたのは2010年です。2011年に量子情報科学研究所が設置されて、そこの専任教員となって現在に至ります。量子情報科学研究所の教授として、量子情報数理研究センター主任と工学研究科博士課程システム科学専攻教務担当をしています。これから応募する生徒・学生にメッセージを お願いします。 マラソンでいえば学校は通過点です。ゴールではありません。記録を気にせず通過するのもよいですが、記録を残すことも意味のあることに思います。記録を残しておきたい学生生徒諸君は応募を一考されてはいかがでしょうか。Kato Kentaro加藤 研太郎工学部情報通信工学科1996年卒大学院工学研究科電子工学専攻修士課程1998年卒大学院工学研究科生産開発工学専攻博士課程2001年卒

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