支部会

玉川大学・玉川学園学友会 岩手支部総会

日時 2019年11月24日(日)
場所 ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイング
参加人数21名
報告者落合真奈美(文学部外国語学科1994年卒)

 令和最初の岩手支部会は、玉川大学学術研究所所長の小野正人教授(大学院農学研究科資源生物学専攻博士課程1988年卒)をお招きして1時間あまりのご講演をしていただきました。まず初めに、現在の玉川学園の様々な風景や新しく建った校舎をスクリーンに映して様変わりした玉川学園をご説明下さいました。ほとんどの出席者が「紀元前」といっていい古い時代の玉川学園しか知らない世代なので、その変わりように声を上げて驚きました。クリスマスシーズンには必ず写真を撮った玉川池のクリスマスツリーはとてもシンボリックな存在だっただけに、あの木が伐採されたことを残念に思う出席者は多かったようです。

 玉川大学はSociety5.0を意識した教育の集大成として小原芳明学長が提唱した独自の教育「ESTEAM教育」の実現が進んでいるとの事。ESTEAMにより、学部の垣根を越えて色々な分野が協力し共に学んでいく-、具体例として小野先生があげたのが、「LEDでレタスを作る」という農学部の分野と思えることを、そのレタスをいかにコスト減で消費者に流通させるかを考えるのが経営学部、パッケージを考えるのが芸術学部、LED農園を造るのが工学部…というように、異なる分野の人たちとの融合ということが、これからの玉川学園の核になるのだそうです。

 これからの農業のあり方「未来型農業」について、玉川大学がどんどん新しい試みを行っていることなどをお聞きし、「農学は人類の夢を実現しつつ、青い地球を育む学問だ」との先生のお言葉を心に刻みました。

 また、ミツバチや先生の専門分野スズメバチのお話は、身近にあるハチの知られざる生態を知る良い機会となりました。例えば、犬や牛馬などよりも古くから人間がミツバチを家畜としてハチミツを得ていたこと、受粉昆虫であるミツバチが居ないと、種を蒔いただけでは植物はうまく結実しないこと、ミツバチはとても社会性のある昆虫で、女王蜂、雄蜂、働き蜂と役割分担が明確であり、ダンスをしてお互いコミュニケーションを取っていること、など農学部出身ではない出席者にも分かり易い言葉でお話下さいました。「社会性」ということで驚いたのは、ミツバチは脳機能が発達しており、みんなと暮らしている社会的ミツバチは学習能力が高く、他の個体と隔離した(先生は独房という表現でお話下さいましたが)ミツバチには、社会性が備わっていないのだそうです。

 1時間という時間ではとてもお聞きできない程の密度の濃いミツバチ・スズメバチのお話に感銘を受け、写真撮影の後に美味しい地酒とお食事を頂きながら楽しい時間を過ごしました。今回の支部会は常連さんたちに加え、小野先生に教わった農学部卒業生たちの初参加が多くありました。県をまたいで遠くは青森県八戸市からもお出で下さったことは非常に嬉しいことでした。毎年音楽のリーダーを引き受けてくれる佐々木幸代さん(文学部芸術学科音楽専攻1980年卒)のおかげで、ピアノや音叉がなくても玉川の歌がすんなりと歌えるのは、岩手支部の大きな強みだと思います。改めて岩手支部は、手作り感満載のアットホームな支部会を継続していかねばならないと思った次第です。

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