青山 八木

青山一丁目駅から徒歩5分の呉服屋さん

ジャンル ファッション・小物
URL https://www.aoyama-yagi-shop.com/
住所 港区南青山1-4-2 八並ビル1階
電話番号 03-3401-2374
E-mail aoyamayg@titan.ocn.ne.jp

オーナー紹介

お名前 八木 健司さん
卒業年 文学部外国語学科1988年
一言

染織作家の作を中心に扱っています。着る人を美しく引き立てるシンプルで上質な着物をご提案しております。
今まで多くの同窓生に支えられてまいりました。おかげさまで来年は創業25年を迎えます。
「お手持ちのお着物についてわからないことがあれば相談に乗らせていただきます」(要予約)

行ってきました

 青山ツインビルから乃木坂方面に向かっていった歩道橋の手前(左手)に、「青山八木」はあります。
アクセスの良い都心にありながら、大変静かな佇まいのお店です。
染・織 青山八木
青山八木facebook

 染色家の手で丁寧に染められたお着物をゆっくり拝見させていただきながら、店主の八木健司さん(文学部外国語学科1988年卒)にお話を伺いました。

 各地で活躍中の卒業生の芸術家との交流も多く、たくさんの卒業生を紹介してくださいました。

◆沖縄在住の染織家 上原(金城)美智子さん(女子短期大学保育科1971年卒)の作品

◆木工家 羽生野亜さん(高等部1983年卒)の作品

◆染織家 藤井(清水)繭子さん(高等部1991年卒)の作品

藤井さんが「青山八木」で個展を開かれた時に、八木さんのご親戚(卒業生)がいらしていて、同じクラスだったことから、同窓生ということがわかったというご縁だそうです。

 好きなものに囲まれて、常に感性を磨きながらお仕事をされているご夫妻の作り出す空間はとても居心地がよく、刺激をいただきます。

 八木さんは高等部から文学部外国語学科英語専攻をご卒業後、1年間のアメリカ留学を経て、フランス食材の輸入会社に就職されました。
 その後、お祖父様から続く家業の呉服商を継ごうと思って退職され、3年間大阪で呉服屋になるための修行を積まれます。
 いよいよ家業を継ごうという時に、お祖父様もお父様もそれぞれお店を持たれていたことから、健司さんにも「1人で独立してやりなさい」と言われたそうです。
 マンションの1室を借りて、お父様に仕入れを教わりながら、玉川学園の友人に買っていただくという下積み時代を4年間。
 その後青山2丁目に5坪ほどのお店を借りて、4年間。これが路面店としてのスタートでした。徐々にフリーのお客様が広がり、この頃に上原さんや藤井さんとの出会いもあっ たそうです。
 そして現在の青山一丁目にお店を構えて、来年25周年を迎えるということです。

 女優の中谷美紀さんもフリーで来店されてから今では大切な顧客のお1人になり、婦人誌『ミセス』の着物の連載や表紙を飾ったのち、テレビCMや公の席で「青山八木」のお着物を着ていらっしゃいます。
 八木さんは白洲正子さんが没後残した膨大なお着物を整理して記録した『白洲正子のきもの』(とんぼの本)(写真)を監修されましたが、中谷美紀さんも白洲正子さんに 憧れていて、役を演じられるなど着物を通したご縁の深さを感じました。

 以前よりお客様だった樋口可南子さんもその後『メイプル』の着物の連載を続け、大変な人気となりました。

 5坪から始めたお店ですが今では有名な雑誌に掲載される着物の出典に「青山八木」の文字が多く見られます。

 森田空美(もりたあけみ)先生の着付け教室との出会いから、当時生徒さんだった江波戸玲子(文学部外国語学科1980年卒)さんと知り合い、今では江波戸さんもお着物 の仕事をされています。

 素晴らしい方々との出会いが紡ぐ「青山八木」の世界―その中に玉川の卒業生が多くいることも嬉しい発見でした。

 「青山八木」のお客様は普段から着物を着る人―「着物は持っているだけではなく、ぜひ着ていただきたい」とおっしゃいます。

 着物を着る時のルールについて教えていただきました。
 一番大切なのは「格」をわきまえること―「場所」の格に合わせる、「帯と着物」の格を合わせることだそうです。
 次に「季節」をはずさないこと―着物は「先取り」―梅が咲いたら桃の柄、桃が咲いたら桜の柄、桜が咲いたら・・・というように。
 桜が咲いたら桜の柄はもう着ない、本物には勝てないから、というのが粋なのだそうです。