会員より

寺崎哲夫さん(大学院文学研究科教育学専攻1973年卒)より(Vo.2)

 一方、そんな保健相をよく思わないワクチン反対派はラウターバッハ氏に、殺人脅迫状(メールやSNSでも)を送るという危険な反民主主義的行動も起きています。ワクチン接種を巡り、ドイツの現状は反対派と賛成派に2分裂されていると言って過言ではないようです。かつてNazi政権下で苦しみを体験した世代の多くの人々は、Nazi政権が台頭した状況と極似していると、強い不安を感じているようですが、我々もまた、別な不安を一方で感じさせられています。
メルケル政権が残した負の遺産を受け継いだショルツ新政権は、スタート早々、悪戦苦闘しているといった方がいいかもしれません。「首相を退任したメルケル首相のその後は?」と、ドイツ国民はいろいろ関心を寄せ始めています。が、一方で、殊にネオナチやAfD(極右翼)政党が旧東独で台頭している現状にたいし、東独出身だったメルケル首相が旧東西国民の分裂をさらに深めしまったという、負の評価があらためて浮上し始めています。  今日のニュースによれば、現国連の議長は次期国連議長にメルケル首相を推薦したようですが「ノー!」とメルケル前首相はきっぱり断ったようです。メルケル首相が残してきた様々な難題や、EU・ドイツ 現状を考えると、適切な判断だったように思います。
 専門家は今年末頃にはコロナ収束が見られるだろうと、コロナ株の交互変革性をもとに可能性を予想していますが、「コロナ禍は人災」と考える専門家もいます。各自用心し、総国民が一体となって努力しなければいけば、コロナ禍終息は来ないのでは・・??と、つくづく思い知らされています。

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